5つの特徴

1.高感度
低濃度のタンパク質(例えば血中のサイトカイン類)まで検出することができます。SomaScan®で使用するSOMAmer®は高い親和力と選択性をもち、標的タンパク質に確実に結合するため結合するため、微量なタンパク質でも正確に検出することができます。

2.広範なダイナミックレンジ
SomaScan®は3段階の希釈を経てアッセイを実施するため、広いダイナミックレンジ(1010)をカバーします。プロテオーム解析でよく使われる質量分析のダイナミックレンジは105程度であり、特に濃度範囲の広い血清(血漿)タンパク質を低濃度範囲まで検出することができません。一方、SomaScan® Assayでは、タンパク質の濃度差が大きい血液や尿も分析することができます。

※図はSomaLogic社より提供

3.広い網羅性(最大11,000種類のタンパク質を同時に解析)
1回の測定で最大11,000種類以上のタンパク質を網羅的に分析することができます。効率的にタンパク質を検出できるため、1タンパク質あたり20円以下です。  

→SomaScan®測定と他技術の網羅性の比較

4.高い測定再現性(中央値CV値<5%)
化学合成されたアプタマー技術により高い再現性を実現し、わずかな変化を検出できます。天然の抗体を使うアッセイに比べてロット間差がほとんどありません。

5.高いブリッジング機能(複数試験の比較可能)
SomaScan®測定は、都度同じ検体(=キャリブレーター)を測定し、その値を使ってタンパク質一つ一つの発現量を補正します。よって時々の測定条件のわずかな差もキャンセルすることができ、高い日間測定再現性を示します。これは異なる時期に行うコホート研究においてとても重要な要素です。

SOMAmer®と抗体の違い

抗体はこれまでタンパク質の検出・定量用の試薬として用いて行われてきました。SomaScan®プラットフォームは、SOMAmer®と呼ばれる一本鎖衆力DNAを利用します。SOMAmer®と抗体はいずれもタンパク質検出に用いられる試薬ですが、構造、製造方法、性能が異なります。

抗体は特定の抗原に結合するよう設計された天然由来のタンパク質であり、アフィニティアッセイに有効です。しかし生産方法が生物学的システムに由来するため、安定的に(同じ性能を維持したまま)生産することが難しく、ロット変更時に性能が変わってしまうことが起こりえます。

一方、SOMAmer®は短い一本鎖DNA分子であり、高い特異性と感度を実現するために化学合成が可能です。抗体とは異なり、アプタマーは結合特性を最適化するために容易に設計でき、経時的な一貫性と安定性を確保します。これにより、複雑な生物学的サンプルにおいても高精度なタンパク質検出が可能となります。

SomaScan Somamer

※図はSomaLogic社より提供

SOMAmer®抗体
生産化学合成により製造され、一貫した構造・性能を提供する(ロット変更時の性能差が小さい)生物学的システムによって産生されるため、製造のたびに性能が変わるリスクがある
選択SELEXによる制御された選択により、再現性のある最適化された結合特性を確保ポリクローナル抗体の場合、免疫応答によるランダムな選択がバッチ間の変動を引き起こす
非特異的結合コントロール
非特異的結合を除去する汎用ポリアニオン競合物質を使用
非特異的結合を除去する汎用競合物質なし
結合特異性高い特異性、特定の標的エピトープへの結合高い特異性;モノクローナル抗体は単一のエピトープに結合する一方、ポリクローナル抗体は複数のエピトープに結合する
構造修飾ヌクレオチドを有する短い一本鎖DNA配列(約8-15 kDa)大型の多鎖タンパク質(約150 kDa)

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