タンパク質の発現量テーブル(ADATファイル)から、ご要望に応じてデータを可視化します(別途サービス)。

ボルケーノプロットやエンリッチメント解析など、解釈に役立つ様々な解析をご用意しております。

① ボックスウイスカープロット(Box-whisker Plot:箱ひげ図)

ボックスプロットは、データの分布やばらつきを視覚的に示す図です。
箱(ボックス)は、データの中央50%(第1四分位〜第3四分位)を表し、中央の線は中央値です。
ひげ(ウィスカー)は、通常、箱の外にある範囲(最小値〜最大値)を示し、外れ値を除いた範囲を示します。
外れ値は、箱から大きく離れた点として表示されます。
プロテオミクスでは、サンプル間のタンパク質量のばらつきや測定の安定性を確認するために使われます。


② ボルケーノプロット(Volcano Plot)

ボルケーノプロットは、タンパク質の発現変化と統計的有意性を同時に示す散布図です。
・横軸はlog2 fol d change(どれだけ発現量が変化したか)を記します。
・縦軸は-log10 p値(統計的有意性)を記します。
ボルケーノプロットでは、右上や左上に位置する点が「有意に変化したタンパク質」として注目されます。疾患と健常の比較などで、差が大きく信頼性の高いタンパク質を抽出するのに使います。


③ クラスター(Cluster)解析およびヒートマップ(Heatmap)解析

ヒートマップは、タンパク質の発現量を色で表現したマトリックス図です。
・色の濃淡で発現量の大小を示し(例:赤=高発現、青=低発現)
・クラスター解析により、似た発現パターンを持つタンパク質やサンプルをグループ化します。
これにより、共通の生物学的特徴を持つタンパク質群や、サンプル間の関係性を視覚的に把握できます。


④ エンリッチメント解析(Enrichment Analysis)

エンリッチメント解析は、変化したタンパク質群がどのような生物学的機能や経路に関与しているかを調べる手法です。
Gene Ontology(GO)やKEGGなどのデータベースを用いて、特定の機能や経路が統計的に有意に多く含まれているかを評価します。
これにより、単なるタンパク質の変化だけでなく、背景にある生物学的メカニズムを理解することができます。


⑤ 主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)

主成分分析は、多次元のデータを少数の軸(主成分)に圧縮して、全体の構造を視覚化する手法です。
主成分は、データのばらつきを最もよく説明する方向で、1軸目(PC1)、2軸目(PC2)などが使われます。
プロテオミクスでは、サンプル間の違いをざっくり把握し、分類や傾向を確認するのに有効です。
各サンプルは点として表示され、位置関係から類似性やグループ分けがわかります。

自分で解析したいお客様は・・・

プロテオームデータ(ADAT)は、専門知識があれば自分で解析することができます。R解析ソフトは種々のプロテオミクス解析ツール(パッケージ)を提供しており、R解析環境を整えている方は比較的簡単に解析を行うことができます。またSomalogic社が提供している解析ソフト(Data Delve:無償)を使用するとボルケーノプロット解析や主成分分析など、可視化を容易に行うことができます。

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