独自技術で実現する自己抗体2,000種の網羅解析
~研究を加速する最前線の解析プラットフォーム~
KREX™ Technologyとは、自己抗体を網羅的に検出するプロテインマイクロアレイ技術です。自己抗体の反応パターンを解析することで、がん、自己免疫疾患、神経変性疾患などのリスク評価や病態理解に貢献します。
近日サービス開始!
KREXテクノロジーのサービスは近日中に開始予定です。
サービス内容については、決定次第改めてお知らせします。
ご興味をお持ちの方は、お知らせください。いち早く情報をお届けします。
KREXTM Technologyとは
従来の測定では難しかった立体構造エピトープの維持も、KREXなら全長で正しく折りたたまれたタンパク質を用いた独自技術により、約2,000種の自己抗体を高感度・高特異的に網羅的に検出できます。
- 組み換え抗原タンパク質は、ビオチンカルボキシルキャリアタンパク質(BCCP)タグを付与した配列として設計
- 発現タンパク質が断片化せず、正しくフォールディングされた状態で発現するとBCCP末端にビオチンが付与
- BCCP付与抗原タンパク質は、ビオチンを介してアレイ上に結合し固定化される
- ミスフォールドタンパク質はビオチン化されず、アレイ上に固定化されない

※図はSBI社より提供
KREXTMの測定原理
アレイ上に固定された多数の抗原タンパク質に結合した自己抗体を、蛍光標識した二次抗体を用いて高感度に可視化します。この手法により、血清や血漿中の自己抗体を網羅的に解析することが可能です。さらに、2色蛍光検出技術により、異なる種類の抗体(例:IgGとIgA)を同時に測定でき、抗体プロファイルの多面的な把握が可能です。

サンプル中の自己抗体がアレイ上の対応する抗原と特異的に結合


蛍光標識された二次抗体が自己抗体(一次抗体)と結合


スキャナーで二次抗体の蛍光シグナルを測定し自己抗体を定量化
自己抗体の網羅的解析の研究的意義
- バイオマーカー探索
数千種類以上の抗原に対する自己抗体を同時に測定することで、既知・未知を含め幅広いバイオマーカー候補を発見できます。診断・予後予測・治療効果予測につながる新しい自己抗体バイオマーカーの探索に有効です。
- 治験被験者階層化と薬効・副作用予測
自己抗体の網羅的解析は、個々の患者の免疫学的特徴を可視化することで、治験被験者の階層化を可能にします。これにより、薬効や副作用の予測精度が向上し、臨床試験の効率化と新規治療法の開発に大きく寄与します。
- 疾患メカニズム解明
疾患に関連する抗原や免疫応答のパターンを明らかにすることで、病態の分子機序解明に貢献します。これにより、発症プロセスの理解が進み、新規バイオマーカーの発見や治療標的の同定につながります。

※図はSBI社より提供
3つの特徴
1. 卓越した特異性
従来のアレイでは、変性タンパク質を用いるため抗体が天然のエピトープを認識できず、非特異的な結合や偽陽性が生じやすいという課題がありました。i-Ome™︎ Protein Arrayは、タンパク質の立体構造を正確に保持したままマイクロアレイ上に提示することで、血中自己抗体を高い特異性で検出できます。立体構造の保持により一次抗体が正しく結合するため、非特異的な結合や誤信号が抑制され、より精度の高い解析が可能です。

2. 高感度かつ広いダイナミックレンジ
i-Ome® Protein Arrayでは、タンパク質の立体構造を保持することで、B細胞が認識する天然のエピトープを正確に提示します。これにより、抗体と抗原の結合効率が高まり、pMレベルの微量抗体でも高感度に検出でき、微量から高濃度まで広いダイナミックレンジで定量可能です。また、正しい構造の抗原のみが抗体と結合するため、バックグラウンドが抑制され、弱い信号も精度高く解析できます。

3. 高い測定再現性
アレイ内での測定変動が平均CV10%未満と非常に低く、高い再現性を実現しています。さらに、バッチ間でも相関係数R²が0.95以上と安定しており、複数ロットにわたって信頼性の高い解析結果が得られます。


アッセイラインナップ
| 商品名 | 抗体の種類 | 測定可能な抗体数 |
| i-Ome® Discovery | IgG + IgA | 約1800種 |
| IgG + IgM | ||
| i-Ome® Cancer | IgG + IgA | 約500種 |
| IgG + IgM | ||
| Pan-Autoimmune | IgG + IgA | 約100種 |
| IgG + IgM | ||
| OncoREX p53 | IgG + IgA | 約100種 |
| IgG + IgM |

※自己抗体は通常、健常者では検出されにくいですが、疾患に伴い出現・増加することがあります。本アッセイで搭載した自己抗体はすべて検出されるわけではなく、検出は被検体の免疫状態や抗体量に左右されます。
i-Ome® Discovery
がん・自己免疫・神経疾患をはじめとする幅広い疾患領域をカバーし、1,800種以上のフルレングスタンパク質を用いた高精度な自己抗体プロファイリングを実現します。疾患関連タンパク質や免疫原性タンパク質を豊富に収録し、多様な機能クラスおよび疾患カテゴリーを網羅することで、研究や臨床応用における強力な基盤を提供します。

i-Ome® Cancer
がん特異的な自己抗体を選択的に検出できるパネルです。約500種類のタンパク質を搭載し、そのうち170種類は i-Ome® Cancer 独自の抗原です。がんの発症メカニズムの解明から、診断・予後バイオマーカー探索、創薬・ワクチン開発まで、多様な研究分野で利用可能です。

Pan-Autoimmune
多様な自己免疫疾患に関連する約100種類の自己抗体を一括で解析し、疾患のメカニズム解明やバイオマーカー探索、治療開発に活用できるプラットフォームです。
OncoREX p53
腫瘍関連タンパク質 p53 に反応する自己抗体に特化したプラットフォームです。約100種類の野生型および変異型p53バリアントを搭載し、がん診断や創薬研究をサポートします。
※図はSBI社より提供
サービスの流れ (Service Flow)

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